会員の作品情報 より
加羅古呂庵 一泉 へ
曲名 「樹 林」
楽器編成 尺八1(d) 尺八2(d) 尺八3(d) 尺八4(d) 尺八5(A)
作曲者からのメッセージ
かつて、室町時代に城があったという小高い山は、木々に覆われ、豊かな緑の中に、
鳥たちの声も聞こえてきます。「梢の中から」「陽だまりにて」「空に向かって」
の3つの部分からなる尺八五重奏曲です。夜が明けて、あたりが明るくなると、
梢のどこかから、この森に住む鳥たちののどかな声が聞こえてきます。昼下がり、
森の一角にある草地に陽射しが差し込み、まわりを取り囲む木々の中で、
ゆったりとした時が流れていきます。森の緑はますます濃くなり、木々は風に枝を
揺らしつつも、幹はたくましく、屹然として空に向かって伸びていきます。